「無量無辺」とは、「はかり知れないこと。果てしないこと。」という意味があります。
しかし、無量無辺の意味がわかったところで、その正しい使い方やシチュエーションを理解しておかないと、間違った解釈をしたまま恥ずかしい思いをするかもしれません。
そうならないように、この記事で無量無辺の意味に加えて、正しい使い方を例文も交えてわかりやすく解説しておりますので、最後まで読んでこれから活用できるようにしてくださいね!

この景色、無量無辺って感じだね。

ええ、どこまでも広がっていて気持ちいいわね。
「無量無辺」の意味とは?わかりやすく解説
「無量無辺」とは、むりょうむへんと読み、はかり知れないこと。果てしないこと。という意味があります。
無量無辺の意味を辞書で調べると、このように解説されております。
【無量無辺の意味】
weblio辞書より引用
- はかり知れないこと。果てしないこと。
「—の功徳(くどく)」
「無量無辺」の意味
無量無辺(むりょうむへん)とは、限りなく大きく、計り知れないことを表す四字熟語です。数字や量、価値の大きさに限界がないことを示す言葉で、ものの大きさだけでなく、心の広さや徳の深さを表すときにも使われます。日常会話でも、何かの大きさやすばらしさを強調したいときに使える表現です。
「無量無辺」の意味の概要
漢字を分けてみると、「無量」は量り知れない、「無辺」は果てしないという意味です。2つの言葉を合わせることで、「計り知れず、果てしない」という強いニュアンスになります。
もともとは仏教の教えから生まれた言葉で、仏の慈悲や知恵の広さを表現する際にも使われていました。現代では、自然や人の心の大きさを表す比喩としてよく見かけます。

「無量無辺」ってどんなことを意味するの?もう少し詳しく教えて!

「無量無辺」って言葉はね、とても大きくて、どれくらいか計りきれないくらいのことを表すの。たとえば、海の広さや宇宙の大きさ、人の心の優しさや愛の深さみたいに、限界がないものに使うのよ。日常でも「母の愛は無量無辺だ」みたいに、すごく大きいことを強調するときに使えます。
「無量無辺」の語源や由来
無量無辺の語源や由来は以下のとおりです。
【無量無辺の語源や由来】
四字熟語辞典より引用
- 「無量」は量ることが出来ないほど数が多いこと。
「無辺」は程度が非常に大きいこと。- 仏教の言葉で、物事の程度や分量などの見当をつけることができないほど大きいことをたとえた言葉。
- 出典 『法華経』「序品」
無量無辺の語源や由来
「無量無辺」という言葉は、もともと仏教の教えから生まれた四字熟語です。漢字を分けると、「無量」は量り知れない、「無辺」は果てしない、という意味です。2つを組み合わせることで、「どこまでも広がっていて、限りがない」というイメージになります。
昔の経典では、仏さまの知恵や慈悲(思いやり)の大きさを表すときに使われていました。たとえば、仏さまの心の広さや徳の深さは、無量無辺で計り知れないと書かれています。
現代では、仏教の意味だけでなく、自然の広さや人の心の大きさ、価値の高さなどを表すときにも使われるようになりました。つまり、「無量無辺」は、計り知れないほど大きなものや広がりを表す言葉として長い歴史の中で使われ続けているんです。
「無量無辺」の使い方を例文でわかりやすく解説
それでは、「無量無辺」の正しい使い方を具体的にイメージできるようわかりやすい例文をご紹介します。

無量無辺ってどんなときに使う言葉なの?

無量無辺ってね、『すごく大きくて、どこまで続くか分からないくらい』っていう意味なの。海や宇宙みたいな広いものにも、人の優しさや愛みたいな深いものにも使えるのよ。

「無量無辺」は、計り知れない大きさや広さ、深さを表したいときに使います。具体的には、次のような場面があります。
- 自然の広さや大きさを表すとき(海、宇宙、山など)
- 人の心の広さや優しさを強調するとき
- 時間や価値の大きさを表すとき
- 感謝や愛情の深さを伝えるとき
- 文章やスピーチで、格調高く表現したいとき
「無量無辺」を使うときには、次の点に注意しましょう。
- とても堅い言葉なので、日常会話で使いすぎると少し大げさに聞こえる
- 「大きい」「長い」など普通の形容詞の代わりに安易に使わない
- 相手や文脈によっては、仏教的な意味も感じられることがある
無量無辺の例文①
海や空の広さなど、果てしない広がりを伝えたいときに使います。

コトハ、この海の広さ、どう表現したらいいかな?

そうね。この海の広さは無量無辺ね。

ここでは、海の広さがどこまでも続いている感じを強調しています。聞いた人に、『すごく広いんだな』というイメージが伝わります。
無量無辺の例文②
人の優しさや思いやりを伝えたいときにぴったりです。

お母さんの愛って、ほんとにすごいよね…

お母さんの愛は無量無辺よ。

ここでは、無量無辺は心の深さや広さを表しています。普通に『大きい』って言うより、温かさや深さが伝わります。
無量無辺の例文③
知識や価値の豊かさを伝えたいときに使えます。

この本、どれくらいすごいの?

この本には無量無辺の知識が詰まってるの。

ここでは、知識の多さや価値の大きさを強調してます。読んだ人に、『すごく豊富な内容なんだな』ということが伝わる表現です。
「無量無辺」の言い換え表現を例文を使ってわかりやすく解説
「無量無辺」は、以下のような簡単な言葉に言い換えて表現することができます。
【無量無辺の言い換え表現】
- とてつもない
- ものすごい
「とてつもない」の例文
「とてつもない」は、ものすごく大きい、広い、深い、といった意味を持つ言葉です。「無量無辺」と同じように、計り知れない大きさや広さを表したいときに使うことができます。
日常会話でも自然に使いやすく、堅苦しい表現ではないので、友達や家族との会話でも違和感なく使えます。また、「無量無辺」ほど仰々しくなく、少し柔らかい印象を与えることができる言葉です。
ここでは、広大な山や海の景色を見て、感動したときに使う場面です。「無量無辺」のイメージを簡単な言葉で伝えるときにぴったりです。

この山、すごく大きいね!

うん、とてつもない景色だね。

『とてつもない』は、山の大きさや景色の迫力を短く簡単に表すことができます。『無量無辺』だと少し堅苦しい印象になりますが、『とてつもない』なら日常会話でも自然に感動を伝えることができます。
「ものすごい」の例文
「ものすごい」は、量や広さ、深さを強調したいときに使える簡単な言葉です。「無量無辺」と同じく大きさや深さを表現できますが、よりカジュアルで日常会話に向いています。
努力や感情の大きさを表したいときにも使いやすく、文章や会話の中で使うと、聞いた人に強い印象を自然に伝えることができます。

お父さん、毎日こんなに仕事して疲れないのかな?

ほんとに、ものすごい努力よね

『ものすごい』は、努力の大きさや深さをわかりやすく伝える言葉です。『無量無辺』よりもカジュアルで聞き手に親しみやすく、日常の会話で使いやすい表現です。
「無量無辺」の類義語
「無量無辺」と同じように、限りなく大きいことや数えきれないほど多いことを表す言葉があります。ここでは特に、「千万無量」と「無量無数」を取り上げます。
【無量無辺の類義語】
四字熟語データバンクより引用
- 千万無量(せんまんむりょう):数えきれないほど多いこと。
- 無量無数(むりょうむすう):量がはかれないほど多いこと、数が数えきれないほど多くあること。
「千万無量」の例文
「千万無量」は、計り知れないほど大きいこと、限りなく多いことを表す言葉です。
「無量無辺」と似ていて、量や価値がとても大きいことを強調したいときに使われます。ただし、「千万無量」は少し古風な表現で、文章や少し格式のある話で使われることが多いです。
ここでは、人の親切や恩恵が計り知れないほど大きいと感じたときに使う場面です。

いつも手伝ってくれてありがとう!

あなたの感謝の気持ちは千万無量よ。

『千万無量』は、計り知れないほど大きい感謝の気持ちを表す言葉です。日常会話でそのまま使うことは少ないですが、こうして少し大げさに表現したいときや、文章などで強調するときにぴったりの言葉です。
「無量無数」の例文
無量無数(むりょうむすう)は、数えきれないほどたくさんあることを意味します。
「無量無辺」が量の広さや限りなさを表すのに対し、「無量無数」は数や種類が非常に多いことを強調するニュアンスがあります。
図書館で本の数が多すぎて全部を把握できないときの状況です。

この図書館の本、どれくらいあるんだろう…?

数えきれないくらいよ、本当に無量無数の本があるの。

『無量無数』は、数がとても多くて把握できないことを表す言葉です。『無量無辺』は広さや大きさのイメージが強いのに対し、『無量無数』は数や種類の多さに焦点を当てて使うことができます。
「無量無辺」の対義語
「無量無辺」は、限りなく広く多いことを意味します。明確な対義語はありませんが、反対の意味を持つ言葉として、以下のような言葉があります。
【無量無辺と反対の意味をもつ言葉】
① 有限(ゆうげん)
→ 範囲や量に限りがあることを表します。
② 少量(しょうりょう)
→ 数や量が少ないことを意味します。
「有限」の例文
「有限」は、広さや量、可能性に限界があることを表します。
「無量無辺」のように広く無限ではなく、決まった範囲のことを示すときに使います。
お金や時間に限りがあることを話す日常の会話です。

旅行に使えるお金って、どれくらいあったっけ?

そうね、私たちが使えるお金は有限だから、計画的に使わないとね。

『有限』は、使える量や範囲に限りがあることを意味します。『無量無辺』の反対で、制限がある状況を表すときにぴったりの言葉です。
「少量」の例文
「少量」は、数量が少ないことを意味します。
「無量無辺」のように限りなく多いのではなく、ほんのわずかであることを表すときに使います。
お菓子や飲み物など、ちょっとしかないときの会話です。

このチョコ、もうあんまり残ってないね。

ええ、少量しかないから、分けて食べよう。

『少量』は、数量が少ないことを表します。『無量無辺』が限りなく多いのに対して、『少量』はほんのわずかしかない状況を伝えるときに使います。
「有限」と「少量」のニュアンスの違い
- 有限(ゆうげん)
範囲や時間、お金など、全体的に限りがあることを表します。量や範囲が決まっている、あるいは制約があることに重点が置かれます。
例:旅行の予算、使える時間、利用できる回数など、限りがあるもの全般。 - 少量(しょうりょう)
数量が少ないことに重点があります。実際の数や量がわずかである場合に使います。
例:お菓子の残り、飲み物の量、調味料など、物理的な量が少ない場合。
まとめると
「有限」は、全体の範囲や時間に制限があることを示すのに対して、「少量」は実際の物の量が少ないことを強調するときに使う言葉です。どちらも「無量無辺」の反対の意味ですが、使う場面や強調したいポイントが少し違います。
「無量無辺」の英語表現
「無量無辺」を英語で表す場合、代表的な表現は “boundless” と “infinite” です。どちらも「限りなく広い」「果てしない」という意味がありますが、使う場面やニュアンスが少し異なります。
【無量無辺の英語】
- boundless
- infinite
どちらも「限りなく広い」「果てしない」という意味を持ち、「無量無辺」と同じニュアンスで使えます。
「boundless」の例文
“boundless”は、境界や限界がないことを表す言葉で、感情や可能性、愛などの抽象的な広がりを強調するときに使います。

無量無辺を英語で表現した例文を教えて!

"She has a boundless curiosity about the world."のように表現することができます。
日本語訳:彼女は世界に対して限りない好奇心を持っている。

この例文では、curiosity(好奇心)という抽象的な心の状態に対して “boundless” を使っています。「限界がない」「どこまでも広がっている」というイメージが伝わり、彼女の好奇心が非常に強く、どんなことでも知りたいという気持ちがあることを表しています。感情や心の広がりを表すときに自然に使える表現です。
「infinite」の例文
“infinite”は、時間や空間、数量など果てしなく続くものに使う言葉です。物理的・抽象的な「無限」を強調するときに使われます。

無量無辺を英語で表現した例文をもう一つ教えて!

"The universe is infinite and full of mysteries."のように表現することができます。
日本語訳:宇宙は無限で、謎に満ちている。

この例文では、「宇宙」という物理的に広がる対象に “infinite” を使っています。「終わりがない」「果てしなく広がっている」という意味があり、宇宙の広さや限界のなさを強調しています。数や広がり、時間などが際限なく続くことを伝えたいときに使う表現です。
このように、感情や心の広がりには “boundless”、空間や数量の無限には “infinite” を使うと自然です。
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