「曖昧模糊」とは?意味・使い方・例文・類義語・対義語まで徹底解説!

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私たちのまわりには、「はっきりしない」「ぼんやりしている」ことが、意外とたくさんあります。
たとえば、「結論が出ない会議」「気持ちが定まらない恋愛」「立場があいまいな発言」──
そんな“つかみどころのない状態”をぴったり表す四字熟語が、「曖昧模糊(あいまいもこ)」です。

「なんだか聞いたことはあるけれど、意味がすぐに思い出せない…」という人も多いでしょう。
この言葉は、物事の様子や考えがはっきりしないさまをあらわす少し難しい表現ですが、使い方を知ると文章がぐっと深みを増します。

この記事では、

「曖昧模糊」の意味・使い方・語源・例文・類義語・対義語・英語表現
を、会話形式でわかりやすく解説します。

読んだあとには、「曖昧模糊」という言葉を自分の言葉として自然に使えるようになるはずです。

ヒロト

曖昧模糊”ってどんな言葉なの?なんだか難しそう・・。

コトハ

ふふっ。確かに難しそうに見えるけど、実は日常でもよく使う考え方なのよ。まずは意味から見てみましょう。

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目次
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「曖昧模糊」とは?意味をわかりやすく解説

「曖昧模糊」とは、あいまいもこと読み、本質や実態がぼんやりとしていてはっきりとわからないこと。という意味があります。

曖昧模糊の意味を辞書で調べると、このように解説されております。

【曖昧模糊の意味】

  • 本質や実態がぼんやりとしていてはっきりとわからないこと。
    「曖昧」と「模糊」はどちらもはっきりしない、不明瞭という意味。
四字熟語辞典より引用

曖昧模糊の基本的な意味

曖昧模糊(あいまいもこ)とは、

物事の意味や境界がはっきりせず、ぼんやりとしていること。
また、考えや態度などが不明確で、つかみどころがない様子をあらわす言葉です。

つまり、「はっきり言わない」「輪郭があいまい」「どっちつかず」といった状態を示します。
たとえば、「社長の説明は曖昧模糊としていて、結局何を言いたいのか分からなかった」というように使います。

読み方と漢字の成り立ち

  • 読み方:あいまいもこ
  • 構成漢字: 曖昧(あいまい)=はっきりしない、ぼんやりしている。
          模糊(もこ)=かすんでいて形が見えにくい。

2つの似た意味を持つ語を重ねることで、「いっそう不明瞭な状態」を強調しています。
まさに、「ぼんやりの極み」といえる表現です。

ヒロト

「曖昧模糊」ってどんなことを意味するの?もう少し詳しく教えて!

コトハ

“曖昧模糊”は、物事の様子や考えがはっきりせず、ぼんやりしている状態を表す言葉よ。“つかみどころがない”“どっちつかず”という感じを、少し格調高く言う表現なの。

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「曖昧模糊」の語源や由来

「曖昧模糊」という言葉は、中国の古典語に由来する漢語表現です。
2つの語「曖昧(あいまい)」と「模糊(もこ)」を組み合わせた四字熟語で、それぞれの意味を見ていくと、この言葉がどのようにできたのかがわかります。

「曖昧(あいまい)」の意味と由来

「曖」は“くらい”“はっきりしない”という意味を持つ漢字で、
「昧」は“目がくらむ”“ぼんやりして区別できない”ことを指します。
つまり「曖昧」とは、明るいようで暗く、見えているようで見えない――そんな“はっきりしない状態”を表す言葉です。


「模糊(もこ)」の意味と由来

「模糊」は、中国古典である『文選(もんぜん)』などにも見られる言葉で、
“かすんでいて形がとらえにくいさま”を意味します。
「模」は“形をまねる”、「糊」は“とろりとしていて境目が不明確”という意味を持ち、
合わせると「形があるようでない」「ぼんやりした状態」をあらわします。


2つの語が合わさって生まれた表現

「曖昧」も「模糊」も、どちらも“はっきりしない”という意味を持つため、
それらを重ねて強調したのが「曖昧模糊」です。
つまり、ぼんやりしてつかみどころのない様子をさらに強調した表現であり、
古くは文章語・文学語として使われてきました。

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「曖昧模糊」の使い方を例文でわかりやすく解説

それでは、「曖昧模糊」の正しい使い方を具体的にイメージできるようわかりやすい例文をご紹介します。

ヒロト

曖昧模糊ってどういう場面で使ったりするの?

コトハ

「曖昧模糊」は、物事がはっきりせず、ぼんやりしている状態を表すときに使われます。

曖昧模糊

「曖昧模糊」は次のような場面でよく使われます。

曖昧模糊がよく使われる場面の一例
  • 説明や発言がはっきりしないとき
     例:「彼の説明は曖昧模糊としていて、何を言いたいのか分からない。」
     ⇒ 内容がぼんやりしており、結論が見えないときに使われます。
  • 方針や意見が定まらないとき
     例:「会議の方向性が曖昧模糊としていて、議論が進まない。」
     ⇒ 判断や立場が不明確で、方向性が見えない状況を表します。
  • 人の態度や気持ちがあいまいなとき
     例:「彼の態度は曖昧模糊としていて、賛成なのか反対なのか分からない。」
     ⇒ 感情や意図が読み取れず、はっきりしない様子を表現します。
  • 文章や表現が抽象的なとき
     例:「その詩は曖昧模糊としていて、解釈が人によって異なる。」
     ⇒ 具体性がなく、いろいろな意味に取れる文章・表現を指します。
  • 世界観や状況が混沌としているとき
     例:「世界の始まりは曖昧模糊としており、何も形がなかった。」
     ⇒ 「まだ形になっていない」「混沌とした状態」を文学的に表すときに使われます。

「曖昧模糊」を使う時は以下点に注意しましょう。

使う時の注意点
  • 日常会話では少しかしこまった印象になる
     
  • ビジネスでは批判的な響きになる場合がある
     「説明が曖昧模糊」と言うと、相手を非難しているように受け取られることがあります。
  • ネガティブな意味合いが強くなりやすい
     多くの場合、「よく分からない」「判断しづらい」といったマイナスの印象を与えます。

「曖昧模糊」の例文①

説明がはっきりしないとき。

ヒロト

今日の会議、結局何が決まったの?

コトハ

うーん、方針が曖昧模糊としていて、結論が見えなかったわね。

ヒカル

この場面で「曖昧模糊」は、“方針や結論がはっきりしない”という意味で使われています。
ビジネスシーンなどで、内容が不明確で混乱している状況を表すときにぴったりの表現です。

「曖昧模糊」の例文②

態度や気持ちがはっきりしないとき。

ヒロト

あの人、賛成なのか反対なのか、よく分からないね。

コトハ

そうね。態度が曖昧模糊としていて、本心が読めないわ。

ヒカル

この場面で「曖昧模糊」は、“態度や意見がはっきりしない”という意味で使われています。
人の立場・感情・意図などが不明確なときに使うと、少し冷静で客観的な印象を与えます。

「曖昧模糊」の例文③

抽象的でぼんやりした状態を表すとき。

ヒロト

この詩の冒頭、“世界の始まりは曖昧模糊としていた”って書いてあるね

コトハ

ええ。“まだ何も形がなく、混沌とした状態”って意味よ。とても象徴的ね。

ヒカル

この場面での使い方は文学的で、「まだ形がない」「世界や心の輪郭がぼやけている」様子を表します。
日常よりも、抽象的・詩的な文章でよく使われる表現です。

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「曖昧模糊」の言い換え表現を例文を使ってわかりやすく解説

「曖昧模糊」は少しかしこまった表現ですが、日常の言葉に言い換えるとぐっと親しみやすくなります。
ここでは、同じような意味をもつ3つの自然な表現を紹介します。

【曖昧模糊の言い換え表現】

① はっきりしない

② ぼんやりしている

③ つかみどころがない

「はっきりしない」の例文

「はっきりしない」は、いちばんシンプルな言い換えです。
物事や気持ちの輪郭がつかめないときに使われます。

ヒロト

課長の説明、結局何を伝えたかったのか分からなかったね。

コトハ

ほんとね。あの話し方、ちょっとはっきりしない感じだったわ。

ヒカル

この会話の「はっきりしない」は、「曖昧模糊」を日常語に置き換えた表現です。
内容や意図が伝わりにくいとき、もっとも自然に使える言い換えです。

「ぼんやりしている」の例文

「ぼんやりしている」は、状況や考えがかすんでいるようなときに使う表現です。
感覚的・抽象的なニュアンスを伝えるときに便利です。

ヒロト

将来の目標はあるけど、まだ具体的に決められないんだ。

コトハ

そう、“まだぼんやりしている”状態なのね。

ヒカル

「ぼんやりしている」は、考えやイメージが明確でない状態を表します。
「曖昧模糊」よりもやわらかく、感覚的なあいまいさを伝えるときに向いています。

「つかみどころがない」の例文

「つかみどころがない」は、人の性格や話の内容などが、どちらにも判断できないような状態を指します。
抽象的な印象を伝えるときにぴったりの言い換えです。

ヒロト

あの人の話、なんだか考えが全然読めないね。

コトハ

うん。まさにつかみどころがないタイプの人ね。

ヒカル

「つかみどころがない」は、人の性格や発言の意図が分かりにくいときに使う表現です。
「曖昧模糊」を人に対して使う場合の自然な言い換えとしてぴったりです。

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「曖昧模糊」の類義語

「曖昧模糊」には、以下のような似た意味をもつ言葉があります、
どちらも「はっきりしない」「見通しがつかない」という点で共通していますが、
使われる場面やニュアンスには違いがあります。

【曖昧模糊の類義語】

有耶無耶(うやむや):物事をはっきりさせないまま終わらせること。

五里霧中(ごりむちゅう):物事の様子や状況がつかめず、どうしてよいか分からないこと。

「有耶無耶」の例文

「有耶無耶」は、物事をはっきりさせないまま終わらせること。
決着をつけずにあいまいな状態にしておく様子を表します。

ヒロト

この前のトラブル、結局どうなったの?

コトハ

誰も責任を取らないまま、有耶無耶になっちゃったみたいね。

ヒカル

「有耶無耶」は、もともと“あるのかないのか分からない”という意味。
「曖昧模糊」と違って、問題をあえてあいまいなまま終わらせるときに使います。

「五里霧中」の例文

五里霧中(ごりむちゅう)は、物事の様子や状況がつかめず、どうしてよいか分からないこと。
もとは「深い霧の中で道に迷う」ことから生まれた四字熟語です。

ヒロト

初めての仕事で何から手をつけたらいいか分からないよ。

コトハ

最初は誰でも五里霧中になるものよ。焦らず慣れていけば大丈夫。

ヒカル

五里霧中」は、“目の前が見えないほど混乱している状態”を表します。
「曖昧模糊」が“全体的にぼんやりしている”のに対して、
「五里霧中」は自分の立場や方向が分からなくなっているときに使うのが特徴です。

まとめ

類義語意味ニュアンスの違い
有耶無耶(うやむや)はっきりさせないまま終わる意図的にあいまいにする(否定的)
五里霧中(ごりむちゅう)状況がつかめず迷っている混乱して方向が分からない(客観的)

「曖昧模糊」の対義語

「曖昧模糊」と反対の意味をもつ言葉には、「一目瞭然」「明明白白」 があります。
どちらも「はっきりしている」「明確である」という意味をもち、
“曖昧模糊”とは正反対の印象を与える四字熟語です。

【曖昧模糊の対義語】

一目瞭然(いちもくりょうぜん):ひと目見ただけで明らかに分かること。

明明白白(めいめいはくはく):非常にはっきりしていて、少しの疑いもないこと。

「一目瞭然」の例文

一目瞭然(いちもくりょうぜん)は、ひと目見ただけで明らかに分かること。
物事の状態や結果が非常にわかりやすい様子を表します。

ヒロト

このグラフ、誰が見ても結果が分かるね!

コトハ

そうね。数字の差が一目瞭然だから、説明しなくても伝わるわ。

ヒカル

「一目瞭然」は、“見るだけで理解できるほど明確”という意味で、
視覚的にすぐ分かるものを表すときによく使います。
“曖昧模糊”が「ぼんやりして分かりにくい状態」を表すのに対して、
「一目瞭然」はその逆で、「はっきりして疑う余地のない状態」を示します。

「明明白白」の例文

明明白白(めいめいはくはく)は、非常にはっきりしていて、少しの疑いもないこと。
事実や真実が明確で、誰が見ても誤解の余地がない状態を表します。

ヒロト

あの噂、結局本当だったみたいだね。

コトハ

ええ、証拠が出たから明明白白になったわね。

ヒカル

「明明白白」は、“物事が完全に明らかである”という意味で、
理屈や事実関係がはっきりしているときに使う表現です。
「一目瞭然」が見た目の明確さを強調するのに対して、
「明明白白」は論理的・客観的な明快さを強調します。

「曖昧模糊」の英語表現

曖昧模糊(あいまいもこ)を英語で表すときは、
状況や文脈によって少し言い方が変わります。
代表的な表現は “vague and obscure”“ambiguous and hazy” の2つです。
どちらも「はっきりしない」「ぼんやりしている」という意味をもち、使い分けがポイントになります。

曖昧模糊の英語】

vague and obscure:あいまいで不明確な、はっきりしない。

ambiguous and hazy:あいまいで判断がつきにくい、またはかすんでいて輪郭が見えない。

「vague and obscure」の例文

“vague and obscure”

ヒロト

「曖昧模糊」を英語で表現した例文を教えて!

コトハ

“His answer was vague and obscure.”のように表現することができます。

日本語訳:彼の答えは曖昧模糊としていた。

ヒカル

“vague” は「漠然とした」、「obscure” は「分かりにくい」という意味。
2つを組み合わせることで、説明や考えが不明確で理解しにくい状態を表します。
日本語の「曖昧模糊」とほぼ同じニュアンスで使えます。

「ambiguous and hazy」の例文

“ambiguous and hazy”は、あいまいで判断がつきにくい、またはかすんでいて輪郭が見えない。
「意図や状況がつかみにくい」場面に適しています。

ヒロト

「曖昧模糊」を英語で表現した例文をもう1つ教えて!

コトハ

“The future of the project is still ambiguous and hazy.”のように表現することができます。

日本語訳:そのプロジェクトの将来はまだ曖昧模糊としている。

ヒカル

“ambiguous” は「どちらとも取れる・あいまいな」、
“hazy” は「かすんだ・ぼやけた」という意味を持ちます。
「考えが定まらない」「先が見えない」といった抽象的で広がりのあるあいまいさを表すのに向いています。

まとめ:「曖昧模糊」は“はっきりしない様子”を表す便利な言葉

「曖昧模糊(あいまいもこ)」は、物事がはっきりせず、ぼんやりしている状態を表す四字熟語です。
「説明が不明確」「気持ちがつかめない」「形が定まらない」など、
私たちが日常で感じる“モヤモヤ”を上品に言い表すことができます。

使い方のポイントは3つ。

  1. 日常では「はっきりしない」などに言い換えて自然に。
  2. ビジネスでは相手への批判にならないよう注意。
  3. 文学では“混沌”や“神秘”を描く言葉として使える。

「曖昧模糊」という表現を使うことで、
ただ“あいまい”と言うよりも、奥行きのある印象や深みを文章に与えることができます。

合わせて読みたい

「曖昧模糊」は、“はっきりしない・ぼんやりしている”という意味をもつ四字熟語ですが、
反対の意味や似た印象をもつ熟語を一緒に読むことで、言葉の理解がより深まります。
以下の記事もぜひチェックしてみてください。

対義語として読みたい


類義語として読みたい

  • 有耶無耶(うやむや)
     → はっきりさせないまま終わらせる様子を表す熟語。意図的な“あいまいさ”を含む言葉。
  • 五里霧中(ごりむちゅう)
     → 状況がつかめず、どう進めばよいか分からない状態。曖昧模糊と似た“見通しの悪さ”を示します。

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