ニュースやSNSを見ていると、「この話題は賛否両論だね」なんて言葉をよく耳にしませんか?
「賛否両論(さんぴりょうろん)」とは、物事に対して「賛成する人」と「反対する人」の両方がいて、意見が分かれている状態を表す四字熟語です。話題の映画や政治のニュース、学校や職場でのちょっとした出来事まで、いろんな場面で使える便利な表現なんです。
この記事では「賛否両論」の意味や語源はもちろん、使い方の例文、さらに類義語や対義語、英語表現まで、わかりやすくまとめました。
読み終わるころには「賛否両論ってこういうときに使えるんだ!」とスッキリ理解できるはずですよ。ぜひ最後までチェックしてみてください!

この映画、賛否両論だね。

それだけみんな真剣に語りたくなるってことよ!
「賛否両論」の意味とは?わかりやすく解説
「賛否両論」とは、「さんぴりょうろん」と読み、賛成と反対の両方の意見。
意見が反対の者同士が向かい合っていて、結論が出ない状況をいう。という意味があります。
賛否両論の意味を辞書で調べると、このように解説されております。
【賛否両論の意味】
四字熟語辞典より引用
- 賛成と反対の両方の意見。
意見が反対の者同士が向かい合っていて、結論が出ない状況をいう。
賛否両論の意味
賛否両論(さんぴりょうろん)とは、ある物事や意見に対して「賛成する立場」と「反対する立場」の両方が存在し、意見が分かれていることを表す四字熟語です。単に意見が違うというだけでなく、賛成と反対がはっきりと分かれている点が特徴です。
賛否両論の意味の概要
ニュースやSNS、学校や職場など、身近な場面でよく使われることばです。たとえば新しい政策、話題の映画やドラマ、芸能人の行動など、多くの人が注目するテーマには必ず「良い」という声と「よくない」という声が生まれます。その状態を一言で表すのが「賛否両論」です。つまり、多様な意見が出ている状況を簡潔にまとめて言い表せる便利な表現といえます。
賛否両論をわかりやすく解説
たとえば、ある人気アーティストの新曲が出たとします。ある人は「最高!」と絶賛し、別の人は「イマイチ」と批判します。このように評価が分かれる状態を「賛否両論がある」と表現します。つまり「みんなの意見が一致していない」という意味で使われるのです。中立的に「意見が分かれている」と言うよりも、はっきり賛成と反対がぶつかり合っているニュアンスを持っています。

「賛否両論」ってどんなことを意味するの?もう少し詳しく教えて!

簡単に言うと、ある出来事や意見に対して“賛成する人”と“反対する人”の両方がいて、意見が分かれている状態のことよ。たとえば映画を観て『最高!』って人もいれば『つまらない』って人もいるでしょ? そういう状況をまとめて“賛否両論がある”って表現するの。
「賛否両論」の語源や由来
賛否両論の語源や由来は以下のとおりです。
【賛否両論の語源や由来】
Oggiより引用
- 「賛否両論」の成り立ち:この言葉は日本独自の表現であり、比較的新しい時代に広まったと考えられています。「賛」は賛成を、「否」は反対を表し、これを組み合わせた「両論」が状況全体を示しています。元々は政治や議会などの場で多く用いられました。
- 後になって、ビジネスや日常会話でも頻繁に使われるようになりました。この言葉が普及した背景には、複雑な意見を短い言葉でまとめたいというニーズがあったのではないかと考えられます。
「賛否両論」の語源や由来
賛否両論(さんぴりょうろん)という言葉は、四つの漢字を組み合わせてできています。
- 賛 … 賛成すること、良いと認めること
- 否 … 否定すること、反対すること
- 両 … 二つのものの両方
- 論 … 意見や考えを述べること
この四つを合わせることで、「賛成と反対の両方の意見がある」という意味になりました。
もともと日本語の中で自然に使われるようになった言葉で、中国の古典や故事から来ているわけではありません。ニュースや新聞記事などでも頻繁に使われ、現代においては「賛否両論が巻き起こる」「賛否両論がある話題」などの形で、物事に対していろいろな立場の意見が対立している場面を表すときに使われます。
つまり「賛否両論」という熟語は、難しい古典に由来するのではなく、「賛成」と「反対」という日常的な考え方を組み合わせた、わかりやすい成り立ちの四字熟語なのです。
「賛否両論」の使い方を例文でわかりやすく解説
それでは、「賛否両論」の正しい使い方を具体的にイメージできるようわかりやすい例文をご紹介します。

賛否両論ってどういう場面で使ったりするの?

たとえば新しい法律や政策が出たとき、映画やドラマの評価、芸能人の行動なんかで『いい!』と『よくない!』の意見が分かれることがあるでしょ? そんなふうに人々の反応が賛成と反対で割れる場面をまとめて“賛否両論がある”って言うのよ。

「賛否両論」は以下のような場面で多く使われます。
- 新しい法律や政策に対して人々の意見が分かれるとき
- 芸能人や有名人の行動に賛成と反対の声があるとき
- 話題の映画やドラマ、音楽の評価が分かれるとき
- 学校や職場での決定について意見が割れるとき
- SNSやニュースで社会問題に多様な意見が出ているとき
「賛否両論」を使う時は次のことに気をつけましょう。
- 単に意見が違うだけでなく、賛成と反対がはっきりしている場面で使う
- 感情的にならず、中立的に「意見が分かれている」ことを伝える表現として使う
- 相手の考えを否定せず、多様な考え方があることを認める場面で使う
賛否両論の例文①
新しい法律が発表され、国民の意見が大きく分かれている場面です。

この法律って、どうなんだろう?

国民のあいだで賛否両論があって、賛成も反対も多いのよ。

ここでは“意見がはっきり分かれている”っていうニュアンスで使っているわね。
この例文では、法律に対する評価が「良い」「悪い」と分かれている状況を伝えています。ニュース記事などでよく使われる表現です。
賛否両論の例文②
新作映画の評価が観客のあいだで分かれている場面です。

あの映画、すごく人気だね。

でもね、感想は賛否両論みたいよ。面白いって人もいれば、つまらないって人もいるの。

映画や作品の評価が分かれるときに、とても使いやすい表現なのよ。
映画や音楽などの感想は人によって違います。その評価が賛成・反対に分かれているときに「賛否両論」と言うと、わかりやすく伝わります。
賛否両論の例文③
学校で導入された新しい制度について、生徒や先生の意見が分かれている場面です。

学校でスマホ持ち込みOKになったんだって?

そうなの。でも賛否両論で、便利っていう人もいれば、勉強に集中できないって反対する人もいるのよ。

身近な学校生活でも、意見が分かれる場面を表すときに“賛否両論”はぴったりなの。
学校や職場のルール変更などは、人によって賛成・反対が分かれるもの。その場面を簡潔にまとめて表すのに「賛否両論」がよく使われます。
「賛否両論」の言い換え表現を例文を使ってわかりやすく解説
「賛否両論」は少し硬い表現ですが、日常会話ではもっと簡単な言葉に言い換えられることがあります。ここでは2つの表現を紹介します。
【賛否両論の言い換え表現】
① 意見が分かれる
② 好き嫌いが分かれる
「意見が分かれる」の例文
「意見が分かれる」とは、人々の意見が一致せず、いくつかに分かれていることを意味します。
「賛否両論」とほぼ同じ意味ですが、よりやわらかく日常的に使える表現です。
新しい授業スタイルが導入され、生徒や先生の意見が一致していない場面。

新しい授業のやり方って、みんなどう思ってるの?

意見が分かれてるみたいよ。いいって言う人もいれば、やりにくいって人もいるの。

ここでは“賛否両論”を“意見が分かれる”に言い換えてるわね。より日常会話っぽくて柔らかい表現になるの。
「意見が分かれる」は、賛成と反対がある状況をシンプルに表現できます。「賛否両論」よりも堅苦しくなく、学校や友達との会話など身近な場面に合います。
「好き嫌いが分かれる」の例文
「好き嫌いが分かれる」とは、物事に対して「好き」と「嫌い」がはっきり分かれることを意味します。
「賛否両論」がややフォーマルなのに対し、「好き嫌いが分かれる」は感覚的な違いを表すときに使いやすい言葉です。
新作のゲームに対する感想が、人によって大きく違っている場面。

あの新しいゲーム、どうだった?

好き嫌いが分かれるみたい。ハマる人はすごく面白いって言うけど、合わない人はつまらないって感じるの。

“賛否両論”を“好き嫌いが分かれる”に変えると、評価が感覚的に割れていることを自然に伝えられるわね。
「好き嫌いが分かれる」は、賛成・反対の論理的な意見というより、感覚や好みの違いを強調するときに便利です。友達との会話や趣味の話題にぴったりの表現です。
「賛否両論」の類義語
「賛否両論」と似た意味を持つ四字熟語はいくつかあります。ここでは代表的なものを二つ紹介します。
【賛否両論の類義語】
・口論乙駁(こうろんおつばく):人々が互いに意見を言い合い、相手の考えを否定したり反論したりして、議論がまとまらないこと。
・毀誉褒貶(きよほうへん):人や物事について「ほめる意見」と「けなす意見」の両方があること。
「口論乙駁」の例文
甲論乙駁(こうろんおつばく)とは、甲が論じると乙がそれに反対するというように、たがいにあれこれと論じ合うばかりで、議論の決着がつかないことを意味します。

昨日の討論番組、すごかったね。

ほんとね、出演者が口論乙駁で全然まとまらなかったわ。

ここでは“賛否両論”よりも強いニュアンスね。ただ意見が分かれているだけじゃなくて、お互いに否定し合っている様子を表してるのよ。
「賛否両論」は意見が分かれている状態を中立的に表しますが、「口論乙駁」はその意見が激しく対立し、議論が白熱している様子を描きます。討論番組や会議などで意見がかみ合わないときにぴったりの表現です。
「毀誉褒貶」の例文
毀誉褒貶 (きよほうへん)とは、人や物事について「ほめる意見」と「けなす意見」の両方があることを意味します。賛否両論と似ていますが、特に人や作品の評価に対して使われることが多いです。

あの小説ってどう評価されてるの?

毀誉褒貶があるみたいよ。名作だって言う人もいれば、全然面白くないっていう人もいるの。

“賛否両論”と似ているけど、“毀誉褒貶”は特に人や作品に対するほめ言葉とけなし言葉が入り混じっている状態を表すのよ。
「賛否両論」は物事全般に使えますが、「毀誉褒貶」は特に人物や作品などの評価に使われやすい言葉です。芸能人や作家、映画や小説の評価を語るときによく使われます。
「賛否両論」の対義語
「賛否両論」にはっきりとした対義語はありません。しかし「意見が分かれる」状態の逆を考えると、全員が同じ意見を持つ場面を表す言葉が対義的な表現になります。ここでは「満場一致」と「衆口一致」を紹介します。
【賛否両論の対義語】
・衆口一致(しゅうこういっち):多くの人の意見や評判がぴったり合うこと。▽「衆口」は多くの人の口から出る言葉。「一致」は一つになる意。
・満場一致(まんじょういっち):その場所にいる全員の意見が一つになること。だれも異議がないこと。
「衆口一致」の例文
衆口一致(しゅうこういっち)とは、多くの人の意見や考えが一致していることを意味します。「満場一致」がその場にいる人すべてを強調するのに対して、「衆口一致」は世間一般の多くの人々の声が同じ方向を向いているときに使います。

あのアニメ、評判どうなの?

衆口一致で“面白い!”って言われてるわよ。

ここで使われている“衆口一致”は、世間の大多数の人の意見が一致していることを表しているの。個別の会議じゃなくて、世の中全体の声を伝えるときにぴったりなのよ。
「衆口一致」は、世間の多くの人の意見がそろっている場面を表す言葉です。「満場一致」が限定された場(会議など)での統一を示すのに対して、「衆口一致」はより広い範囲の意見の一致を表現します。
「満場一致」の例文
満場一致(まんじょういっち)とは、その場にいる全員が同じ意見で、誰も反対しないことを意味します。会議や投票など、公式な場面で使われることが多い表現です。

昨日の生徒会で、新しいルール案どうなった?

満場一致で決まったのよ。誰ひとり反対しなかったの。

“賛否両論”は意見が分かれることを示すけど、“満場一致”は全員が同じ考えで合意する場面を表すの。特に投票や決定のときによく使われるわね。
「満場一致」は「賛否両論」と逆の場面で用いられます。意見が衝突するのではなく、全員がそろって同じ意見を持つことを強調する言葉です。
「賛否両論」の英語表現
「賛否両論」をそのまま一語で表す英語はありませんが、いくつか似た表現があります。ここではよく使われる表現を2つ紹介します。
【賛否両論の英語】
- divided opinions:意見が分かれている
- pros and cons:賛成の理由と反対の理由
「divided opinions」の例文
「divided opinions」は、意見が分かれている、という意味で「賛否両論」に近い表現です。

「賛否両論」を英語で表現した例文を教えて!

"There are divided opinions about the new policy."のように表現することができます。
日本語訳:新しい政策については賛否両論がある。

「divided opinions」は、意見が分かれている状態をそのままストレートに表す表現です。ニュース記事やフォーマルな文章でも使われやすい言い方で、「賛否両論」とほぼ同じニュアンスになります。
「pros and cons」の例文
「pros and cons」は、賛成の理由と反対の理由、つまり「賛否の両方」を表す英語表現です。

「賛否両論」を英語で表現した例文を教えて!

"The pros and cons of online classes are often discussed among students."のように表現することができます。
日本語訳:オンライン授業の賛否両論は、学生のあいだでよく議論されている。

「pros and cons」は「長所と短所」という意味から転じて、賛成・反対の両方の意見をまとめて表すときに使います。日常会話でも使えるカジュアルな表現で、学校やビジネスの場面でも広く使われています。
まとめ
賛否両論(さんぴりょうろん)とは、物事に対して「賛成」と「反対」の両方の意見があり、人々の考えが分かれている状態を表す四字熟語でした。ニュースや学校、SNSや日常会話など、身近な場面で幅広く使われる便利な表現です。
この記事では、
- 意味と概要(基本的な解説)
- 語源や由来(成り立ちの理解)
- 使い方と例文(会話形式で具体的にイメージ)
- 言い換え表現(日常的に使える柔らかい言葉)
- 類義語・対義語(似た言葉・反対の意味をもつ言葉との比較)
- 英語表現(divided opinions / pros and cons)
を整理して紹介しました。
「賛否両論」は、一言で「意見が割れている」ことを伝えられる便利な言葉ですが、使い方によっては相手に冷たく感じさせてしまうこともあります。類義語や言い換えをうまく取り入れることで、状況や相手に合わせた表現が可能になります。
ぜひ今回の内容を参考にして、会話や文章の中で「賛否両論」を自然に使いこなしてみてください。
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