「衆口一致」とは、「多くの人たちの意見が一致すること。」という意味があります。
しかし、衆口一致の意味がわかったところで、その正しい使い方やシチュエーションを理解しておかないと、間違った解釈をしたまま恥ずかしい思いをするかもしれません。
そうならないように、この記事で衆口一致の意味に加えて、正しい使い方を例文も交えてわかりやすく解説しておりますので、最後まで読んでこれから活用できるようにしてくださいね!

会議で衆口一致したのに、終わったらみんな違うこと言ってるんだよな…

それってもう“衆口不一致”ね、テストに出ないけど覚えやすいでしょ♪
「衆口一致」の意味とは?わかりやすく解説
「衆口一致」とは、しゅうこういっちと読み、多くの人たちの意見が一致すること。という意味があります。
衆口一致の意味を辞書で調べると、このように解説されております。
【衆口一致の意味】
四字熟語辞典より引用
- 多くの人たちの意見が一致すること。
「衆口」はたくさんの人の言葉や考え。
「一致」は完全にぴったりと合うこと。
衆口一致の意味
衆口一致(しゅうこういっち)とは、多くの人の意見や考えが一つにまとまることを表す四字熟語です。
「衆口」は「大勢の人が口にすること」、つまり世間の意見や評判を意味します。
「一致」は「一つになること」です。
つまり「衆口一致」とは「大勢の人が同じ意見を持ち、考えがそろうこと」を表現しています。
衆口一致の意味の概要
この言葉は、日常生活からビジネスまで幅広い場面で使われます。たとえば会議で意見が全員同じ方向にまとまったときや、人気投票で誰もが同じ候補者を選んだときに「衆口一致」と言います。多くの人が賛成している状態を示すため、安心感や説得力を持たせたいときに使われることが多い表現です。
衆口一致をわかりやすく解説
「衆口一致」をもっと簡単に言えば「みんなの意見がそろった」「みんなが同じ考えをしている」ということです。クラスで話し合って意見が一致したときや、職場で全員が同じ結論にたどりついたときなどに使えます。特別な場面だけでなく、日常的な「全員一致」とほぼ同じ意味で理解して大丈夫です。

「衆口一致」ってどんなことを意味するの?もう少し詳しく教えて!

それはね、大勢の人の意見や考えがぴったりそろうことよ。『衆口』はたくさんの人の口=意見で、『一致』は一つになること。たとえば会議で全員が同じ案に賛成したときや、みんなが同じ人を応援するときに『衆口一致した』って言うの。
「衆口一致」の語源や由来
衆口一致の語源や由来は以下のとおりです。
「衆口一致」の語源や由来
衆口一致(しゅうこういっち)という四字熟語は、文字の意味を組み合わせて生まれた言葉です。
まず「衆口」とは「大勢の人の口」という意味で、そこから「多くの人の意見」や「世間の評判」を表すようになりました。
一方「一致」とは、「一つにまとまる」「同じ方向にそろう」という意味を持っています。
この二つを組み合わせることで、「多くの人の意見が一つにまとまる」という意味が生まれました。特定の人物や古典の故事から生まれたというよりは、日本や中国で古くから使われてきた熟語の組み合わせによる表現です。日常生活の中で自然に広まり、人々の意見がそろったときの状態をシンプルに表す言葉として定着しました。
つまり「衆口一致」は、言葉の成り立ち自体がその意味を直接あらわしている、とても分かりやすい四字熟語なのです。
「衆口一致」の使い方を例文でわかりやすく解説
それでは、「衆口一致」の正しい使い方を具体的にイメージできるようわかりやすい例文をご紹介します。

衆口一致ってどんな場面で使えるの?

それはね、大勢の人の意見が同じになったときに使うのよ。たとえば会議でほとんどの人が同じ案に賛成したときや、世間の評判がみんな同じ方向を示しているときに『衆口一致した』って言えるの。つまり『多くの人の声がそろった状態』を表す言葉なのよ。

「衆口一致」は以下のような場面で多く使われます。
- 会議や話し合いで、ほとんど全員が同じ意見に賛成したとき
- クラスやグループで、一つの意見にまとまったとき
- 人気投票などで、多くの人が同じ候補者を支持しているとき
- 社会全体で、同じ評価や評判が広まっているとき
- 家族や友人の中で、意見が自然に一つにまとまったとき
「衆口一致」を使う時は以下の点に注意しましょう。
- 必ずしも全員一致ではない
「衆口一致」は「大勢の人が同じ意見」という意味であり、100%全員ではなくても使えます。 - フォーマルな場面でよく使われる
日常会話でも使えますが、特に会議や文章の中で使われることが多いです。 - 世間の評判を表すときにも使える
個人の意見ではなく、「世間一般の声」をまとめて表すこともできます。<注意点1
衆口一致の例文①
文化祭の出し物を決めるとき、クラスの意見がそろった場面です。

文化祭の出し物って、もう決まったの?

うん。みんなの意見が衆口一致して、演劇をやることになったのよ。

ここでの『衆口一致』は、クラスの多くの意見が同じ方向にまとまった、という意味ね。必ずしも全員一致じゃなくても、大多数が同じ意見なら使えるのよ。
この場面では「衆口一致」を「クラスの話し合いで意見がそろった」ときに使っています。学校生活の中では、文化祭・体育祭・委員会活動など、話し合って物事を決める場面で自然に使える言葉です。
衆口一致の例文②
会社の会議で、新しい企画を進めるかどうかを決めるときの場面です。

今日の会議、結論はどうなったの?

新しいプロジェクトを進めるってことで衆口一致したのよ。

この『衆口一致』はビジネスでよく使われる表現ね。会議に出た人たちの多くが同じ意見になったことを、丁寧に伝えているのよ。
ビジネスの会議では、意見が分かれることがよくありますが、「衆口一致した」と言うと「多くの人が同じ結論に達した」と報告できます。社内文章やプレゼン資料でもよく使われる表現です。
衆口一致の例文③
ある映画が公開され、観客の多くが同じ感想を持った場面です。

あの映画、すごい人気だね。

ほんとよね。観た人の感想が衆口一致して『感動した』って言ってるわ。

ここでの『衆口一致』は社会的な評判を示しているの。世間の声が同じ方向にまとまったときにも使えるのよ。
この例では、社会全体で同じ感想が広がっていることを「衆口一致」と表しています。小さな集団だけでなく、世間や社会の意見にも使える便利な表現です。
「衆口一致」の言い換え表現を例文を使ってわかりやすく解説
衆口一致(しゅうこういっち)は少しかたい四字熟語なので、日常会話ではもっとシンプルな言葉で言い換えることができます。ここでは次の2つを紹介します。
【衆口一致の言い換え表現】
・言い換え表現①:「みんなの意見がそろう」
・言い換え表現②:「全員が賛成する」
どちらも「多くの人が同じ考えを持つ」という意味を表していますが、ニュアンスに少し違いがあります。「みんなの意見がそろう」は柔らかく、普段の会話でも使いやすい言い方です。一方「全員が賛成する」は「誰ひとり反対しない」という強い意味を持ち、より限定的な場面で使われます。
「みんなの意見がそろう」の例文
クラスで文化祭の出し物を決めるときに、意見が同じ方向にまとまった場面。

文化祭の出し物って、どうやって決まったの?

クラスのみんなの意見がそろって、演劇をやることになったのよ。

この『みんなの意見がそろう』は『衆口一致』のやわらかい言い換えね。必ずしも全員が賛成じゃなくても、『大多数が同じ意見にまとまった』ときに自然に使える表現なの。
ここでは「衆口一致」という熟語の代わりに「みんなの意見がそろう」を使っています。会議や文章でも使えますが、特に学生の日常会話ではこちらの方が伝わりやすいでしょう。ニュアンスとしては「だいたい同じ方向にまとまった」という意味で、全員一致でなくても違和感なく使えます。
「全員が賛成する」の例文
会社の会議で新しい制度を導入するかどうかを決めるときに、全員が同じ意見を持った場面。

会議の結論はどうなったの?

新しい制度を取り入れることに、全員が賛成する結果になったのよ。

この『全員が賛成する』は『衆口一致』よりも強い言い方ね。ここでは『一人の反対もなく、完全に一致した』というニュアンスになるの。『衆口一致』は必ずしも全員でなくてもいいけれど、『全員が賛成する』は100%の一致を強調するのよ。
この場合は「衆口一致」よりもはっきりした表現で、「全員が賛成する」と言っています。会議や正式な決定の場面で使いやすく、「誰も反対しなかった」という強いイメージを伝えることができます。「衆口一致」が「大多数の声がまとまる」のに対して、「全員が賛成する」は「完全な一致」を強調している違いがあります。
「衆口一致」の類義語
「衆口一致」と似たような意味をもつ言葉には「満場一致」と「全会一致」があります。どちらも「意見がひとつにまとまる」という意味ですが、使われる場面やニュアンスに少し違いがあります。
【衆口一致の類義語】
・満場一致(まんじょういっち):その場所にいる全員の意見が一つになること。だれも異議がないこと。
・全会一致(ぜんかいいっち):ある集団において反対論者を一人も出さずに意見をまとめ、採用すること。
「満場一致」の例文
「満場一致」とは、その場にいる人全員が同じ意見を持ち、反対が一人もいないことを意味します。「満場」は「会場にいる全員」という意味なので、「満場一致」は「全員がそろって賛成する」という強いニュアンスがあります。

昨日の生徒会の会議、どうだった?

新しい図書室のルールは、満場一致で決まったのよ。

ここでの『満場一致』は『その場にいた全員が反対せずに賛成した』という意味ね。『衆口一致』よりも強く、『100%の一致』を表す言葉なの。
この場面では「全員が同じ意見を持った」ということを強調するために「満場一致」を使っています。「衆口一致」は「大多数の意見がそろう」という意味ですが、「満場一致」は「一人の反対もなく完全に一致した」という場面で使われるのが特徴です。
「全会一致」の例文
「全会一致」とは、会議に参加したすべての人の意見が一致することを意味します。特に議会や会社の正式な会議など、フォーマルな場面でよく使われます。

会社の役員会議、結果はどうなったの?

来年度の新しい方針は、全会一致で承認されたのよ。

『全会一致』は『会議に参加した全員の意見が一致した』という意味で、特にビジネスや議会のような公式な場面でよく使われるの。『衆口一致』よりもかたい表現で、フォーマルさを感じさせるわね。
この例では「全会一致」を使うことで、会社の会議というフォーマルな場面にふさわしい言葉になっています。「衆口一致」は日常会話や世間の評判にも使えますが、「全会一致」は正式な会議や決議など、堅い場面で使われることが多いのが特徴です。
「衆口一致」の対義語
「衆口一致」には「はっきりした反対語」は存在しません。しかし、意味が反対に近い言葉として「賛否両論」と「甲論乙駁」があります。どちらも「意見が分かれる」ことを表す四字熟語で、「衆口一致」とは逆の状況を示す言葉です。
【衆口一致の対義語】
・賛否両論(さんぴりょうろん):賛成と反対の両方の意見。意見が反対の者同士が向かい合っていて、結論が出ない状況をいう。
・甲論乙駁(こうろんおつばく):甲が論じると乙がそれに反対するというように、たがいにあれこれと論じ合うばかりで、議論の決着がつかないこと。
「賛否両論」の例文
「賛否両論」とは、賛成する意見と反対する意見の両方が出て、意見がまとまらないことを表します。世間や会議などで意見が分かれているときによく使われる言葉です。

新しくできた学校のルールって、みんな受け入れてるの?

ううん、賛否両論みたいよ。便利っていう人もいれば、不便って言う人もいるわ。

ここでの『賛否両論』は『賛成する人と反対する人の両方がいて、意見がまとまらない』という意味ね。『衆口一致』が『多くの人の意見がそろう』のに対して、真逆の状態を表しているの。
この場合「衆口一致」が「大多数の意見がまとまった状態」なのに対し、「賛否両論」は「賛成と反対が分かれていて意見がそろわない状態」です。学校・社会・政治の場など幅広く使える表現で、「意見が割れていること」をシンプルに伝えるのに便利です。
「甲論乙駁」の例文
「甲論乙駁」とは、お互いが正しいことを言っているのに、主張がぶつかって議論がまとまらないことを表す言葉です。複数の意見が対立して、結論が出ない状態を示します。

昨日の討論会、どうだった?

すごかったわよ。甲論乙駁で、どっちの意見も一歩も引かなかったの。

『甲論乙駁』は『お互いに正しいことを主張しているのに意見がぶつかって決まらない』という意味なの。『衆口一致』が『多くの人が同じ意見にまとまる』のと反対で、『意見がぶつかり合って混乱する』場面に使われるのよ。
「甲論乙駁」は、討論やディベート、会議などでよく使われる表現です。どちらの意見にも根拠があるため、結論が出ずに議論が続いてしまう状態を指します。「衆口一致」が「まとまり」を強調するのに対して、「甲論乙駁」は「混乱や対立」を強調しているのが大きな違いです。
「衆口一致」の英語表現
「衆口一致」を英語で表すときは、状況によっていくつか言い方があります。ここでは代表的な2つを紹介します。
【衆口一致の英語】
- 英語表現①:unanimous:全員一致(反対ゼロを強調)
- 英語表現②:consensus:多数の合意(大多数が賛成すればOK)
「unanimous」の例文
「unanimous」は「全員一致の」という意味で、会議や投票などで「一人も反対がいない」ときに使われます。日本語でいう「満場一致」に近いニュアンスです。

「衆口一致」を英語で表現した例文を教えて!

"The decision was unanimous."のように表現することができます。
日本語訳:その決定は全員一致だった。

この例文では「全員が同じ意見で賛成した」という強いまとまりを表しています。フォーマルな場面やニュース記事などでよく使われる表現です。「衆口一致」とほぼ同じ意味で使えますが、特に「反対がゼロ」というときにぴったりです。
「consensus」の例文
「consensus」は「合意」「多数の意見がそろった状態」という意味で、必ずしも全員一致ではありません。「大多数の人の意見がまとまった」というニュアンスで、日常会話やビジネスの場面でもよく使われます。

「衆口一致」を英語で表現した例文をもう1つ教えて!

"There is a general consensus that the project should continue."のように表現することができます。
日本語訳:そのプロジェクトを続けるべきだという大多数の意見がある。

この例文では「プロジェクトを続けること」に多くの人が同意していることを示しています。「consensus」は「大多数の意見の一致」を表すので、「衆口一致」と同じように幅広い場面で使いやすい言葉です。必ずしも全員が同じ意見でなくても使える点が特徴です。
まとめ
衆口一致(しゅうこういっち)とは、多くの人の意見や評判が一つにまとまることを表す四字熟語です。日常会話からビジネス、さらには世間の評判を語るときまで、幅広く使うことができます。
- 意味:大勢の意見がそろうこと
- 由来:文字どおり「衆口(多くの人の意見)」+「一致(一つになる)」
- 使い方:会議・学校・社会の評価などに幅広く使える
- 類義語:「満場一致」「全会一致」など
- 対義語:「賛否両論」「甲論乙駁」など
- 英語表現:unanimous(全員一致)、consensus(大多数の合意)
「衆口一致」は、相手に「みんなが同じ意見だ」という安心感や説得力を伝えることができる便利な言葉です。ぜひ場面に応じて使い分けてみてください。
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